夏だから塩分をたくさん取るのは正しいの?
こんにちは、弘邦医院院長の林雅之です。本日のテーマは「塩分」です。お盆が過ぎても暑い日が続いています。「汗をたくさんかくから塩分を多く摂った方がいい」と言われますが本当でしょうか? 塩分が多すぎると塩分の摂り過ぎを注意されている患者さんはどうしたらよいのでしょうか?
確かに汗と共に塩分が体の外に排出することで塩分不足になる人がいるのは事実です。しかし、それは炎天下でも体を動かす作業をする人やスポーツの人であって、部屋で事務作業をする人のことではありません。にも拘わらず、夏だから濃い目の味噌汁や普段は飲まない、ラーメンのスープを飲み干すなど、意識して塩分を多めに摂る“努力”は必要ありません。海の中にいた生物が陸に上がり、進化した結果生まれたのが人間です。ですから、人間は自然と塩分を摂るようにできているのです。わざわざ意識しなくても知らず知らずのうちに必要量の塩分は摂っています。塩分が体的な腎臓を患っている人や血圧が高い人などは、「夏だから…」「汗をかくから…」などを言い訳にして、大好きな塩分を過剰に摂らないよう、節制しなければなりません。