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その夏バテは貧血が原因かも

こんにちは、弘邦医院院長の林雅之です。本日のテーマは「夏バテ回復に良い食べ物」です。多くの人は誤解がありますが、体が疲れると血のしたたるようなステーキ肉が良いとイメージする人がおられますが、必ずしもそうではありません。肉が良いとされる理由はビタミンB1が多く含まれていて、体内で炭水化物からエネルギーを作る時にこのビタミンB1が不足するとスムーズにエネルギーを作れないからです。しかし、飽食の時代である現代の日本でビタミンB1が日常的に不足することはまずありません。ですから、もし、夏以降なんだか疲れやすい、調子が悪い、という人は実は鉄分が不足していて、貧血になっている可能性があるかもしれないのです。

 なぜ、夏が終わった直後に貧血を心配する必要があるのでしょうか?それは夏に大量に汗をかき続けたことで体内の鉄分が不足してしまうからです。成人の体内にはおよそ4,000mgの鉄分があり、その70%は赤血球のヘモグロビンです。ヘモグロビンは酸素を全身の細胞に配達する「運送屋」さんですから、鉄分が不足してヘモグロビンがその働きを十分果たせなくなると、全身が酸素不足状態になってしまいます。

 この状態が貧血です。貧血となると当然脳にも大きなダメージとなり、 めまいや頭痛といった症状があらわれます。筋肉が酸欠状態になると、 全身がだるく疲れがなかなか取れないといった症状も起こります。貧血となると皮膚を赤くしている色素が減って赤みがなくなり、黄色っぽいくすんだ肌になります。 目の結膜(まぶたの裏の粘膜)の赤みがなくなり白っぽく見えたり、爪が白く見えたりすることもあります。

 思い当たる節がある、という人は、鉄を多く含む食べ物である、きくらげ、あさり、いわし、納豆やラムもも肉などを意識して食べるといいでしょう。

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