逆流性食道炎について
- 院長
- 2018年11月21日
- 読了時間: 2分
こんにちは、弘邦医院の林です。
今日の診療は午前エレベーター点検の為休診でした
午後の診察は行います。
さて、本日のテーマは逆流性食道炎です。
お酒を飲むとすぐにゴロ寝してしまう。
気持ちはよくわかります。
しかし、これは逆流性食道炎になりやすい生活習慣です。
逆流性食道炎とは、強い酸性の胃液や、胃で消化中の
食物が食道に逆流して食道の粘膜がただれその一部が
喪失するなどして、胸やけや胸の痛みなどの症状が生じる病気です。
昔の日本人はあまりみられなかった病気ですが、
食事や生活様式が欧米化されることで、急激に増えています。
恐ろしいことに逆流性食道炎は食道がんを発症させる原因だと
いわれています。食道の粘膜は扁平上皮、胃や腸は円柱上皮という
粘膜に覆われています。逆流性食道炎などで炎症を起こして傷つけられた
食道の扁平上皮が、胃と同じ円柱上皮で置き換えられたものを
バレット粘膜と言います。これが存在する食道をバレット食道といい、
食道がんのリスクが高いといわれています。
健康な人では胃液や胃の内容物が食道に逆流しないように、
食道と胃のつなぎ目には下部食道括約筋と呼ばれる筋肉があり、
食べるときには緩んで食べ物を胃へ入れ、それ以外のときは閉じています。
仮に胃液や胃のの内容物が逆流しても、衝動のぜん動運動(消化管が
胃の収縮運動などによって肛門方向に食べ物を運ぶ動き)によって、
逆流した胃の内容物をすばやく胃にもどします。また、唾液を飲みこむなど
して食道を胃液などから守るのです。
ところが、逆流性食道炎の人は、下部食道括約筋の筋力が弱いのか、
胃酸が強力なためか、あるいはその両方の理由で食道を傷つけてしまうのです。
逆流性食道炎は肥満、加齢、姿勢などによって発症リスクが高まります。
姿勢は猫背など腹部に絶えず負担をかけるのは感心しません。
お酒を飲んでゴロ寝も避けるのが賢明です。
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